2004年09月03日

テッセンコウシュ

燃える山でもう一つ思い出した。

【鉄扇公主】
◆出典◆
中国、『西遊記』
◆性格◆
気性が激しく、猛々しい婦人。が、子に会えぬ悲しみを心に宿した憎めない女性でも有る。
◆解説◆
孫悟空の義兄・牛魔王の妻で、紅孩児の母。羅刹女(インドでは鬼女ラクシャシー)の一人とされる。
翠雲山芭蕉洞の女主人で、芭蕉扇という団扇を持っている。

ある時、西に向かっていた三蔵法師一行の前に、火焔山という難所が立ちはだかった。火焔山は800里四方にわたって炎が燃え盛る場所で、この炎を消すためには芭蕉扇の力が必要だった。
そこで孫悟空は鉄扇公主の元へ芭蕉扇を借りに行くのだが、彼女は息子である紅孩児の仇とばかりに悟空に襲い掛かる。
最終的に彼女は三蔵法師一行に降伏し、その後は仏道に帰依したことになっている。
◆補足◆
火焔山は新彊ウイグル自治区トルファンに実在する。盆地の北端に、長さ約100kmにわたり屏風のように連なる山脈である。炎のような陽炎が立つという。
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2004年09月02日

ペレ

浅間山が爆発したのを見て、火山の神ペレを思い出す。が、オセアニア神話は手持ち資料が無いに等しく…。でもまぁ、ここのモットーは広く浅くなので、と開き直ってみる。

【ペレ】
◆出自◆
オセアニア神話、ハワイ
◆性格◆
火山と破壊の女神。炎のように激しく、また嫉妬深い性格。
◆容姿◆
非常に美しく、多くの男性を魅了する
◆解説◆
ハワイ島キラウェア火山に住む女神。もともとはタヒチ(或いはサモア)の神で、海を渡ってきたとされる。
カモホアリ(兄)とナマカオカハイ(姉)とヒイアカ(妹)という兄妹がいる。
ナマカオカハイの夫を寝取ったことで、血みどろの争いを繰り広げた上、一度死んでいる。
ロヒアウという恋人が出来た時も、健気なヒイアカと彼の間を疑い、溶岩でロヒアウを石にしてしまうなど、かなり嫉妬深く激しい女神である。
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2004年08月30日

コンス

今日は例によって満月スペシャルです。

【コンス(ホンス)】
◆出自◆
エジプト、テーベ
◆性格◆
月神、宇宙の神、病の神
◆容姿◆
子供の印である巻き毛を生やしたミイラの姿。頭部に三日月の上に乗った月の円盤を頂く。
或いは、隼頭の男性や隼頭の鰐の姿のことも。
◆解説◆
名前は「ヘネス」(横切る、旅をする)から派生した「横切るもの」「旅人」、もしくは「王の胎盤」を意味する。
テーベ起源の月神で、「神々を捌く世継ぎの王子」の称号を持つ。
三日月が半月鎌やナイフのシンボルであった為か、残酷で血なまぐさい神とされることもある。コンスが三日月を武器として戦い、人間の肉を食べたという記録も見つかっている。
月が人体に影響を与えることから、病をもたらす神であり同時に病を癒す神でもある。
テーベでは至高神アモンと神聖母神ムトの息子とされた。後に、同じく月を司る神であり智恵の神でもあるトトと習合し、マアト(絶対の真理を擬人化した女神、トトの妻)の書記としての側面を獲得する。
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バステト

猫好きの神かも。

【バステト】
◆出自◆
エジプト、ブバスティスの地方神
◆性格◆
元来はライオンの頭を持ち、ファラオを守る戦神だったが、第12王朝頃から猫の女神として、愛情と多産を司るようになる。後に、同じ愛の神ハトホルとも習合し、音楽の神としての側面をも付与される。また新王国時代には、ラーの敵で暗闇の化身であるアポピスという蛇と戦い、ラーの航海を助ける役割を持つようになる。
◆容姿◆
頭が雌猫(或いは雌ライオン)で、体が人間。長い縞と小さな袖のついた異国風の服を着、首には幅広の首飾りを巻いている。手にはシストルム(ガラガラのような楽器)とアイギスという盾を持ち、左腕には籠を下げている。
◆解説◆
バステトの名は「ブバスティスの女主人」の意。
最初に猫を家畜としたのは古代エジプト人で、ネズミを駆除するために山猫を飼いならしたのが始まり。しかし、人々は次第に猫の魅力にとりつかれ、信仰の対象になるに至った。
バステトが主に信仰されたブバスティスでは、共同墓地から猫のミイラも見つかっており、家の猫が死ぬと家人は眉毛を剃って死を悼んだという。
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2004年08月26日

夜行さん

デュラハンと比べてみよう。

【夜行さん(ヤギョウサン)】
◆出自◆
徳島県、高知県
◆性格◆
祟り神。夜歩きの戒め。
◆容姿◆
首無し馬に乗った鬼。片目で鬚が生えているとも。
◆解説◆
節分・大晦日・庚申などの夜行日(魑魅魍魎が活動するため、夜歩きを戒めた日)に現れる、首無し馬に乗った鬼。
出会うと蹴り殺されてしまう。出会ってしまったら、地に伏して草履を頭に載せると助かるといわれる。
元来「夜行」というのは、祭礼の際、御神体を移すことを指した。神事に関わらないものは、家で物忌みしなければならず、その戒めを破るものへの制裁として夜行さんが生まれたらしい。
首無し馬だけで現れることも多い。
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デュラハン

女性が多いって、知ってました?

【デュラハン(ドュラハン)】
◆出自◆
アイルランド、スコットランド、ノルウェー等
◆性格◆
死の予兆。死者を霊界へ運ぶ。
◆容姿◆
コシュタ・バワーと呼ばれる、首無し馬に引かれた二輪戦車(或いは馬車)に乗る。首が無いか、首を小脇に抱えた姿。多くは女性。
◆解説◆
死の先触れとして町中を首無し馬に乗って駆け回り、死人の出る家の前で停まる。
アーサー王伝説の「ガウェイン卿と緑の騎士」や「腕萎のカラドク」に出てくる首無し騎士はこのデュラハンと混同されることが多いが、厳密に言うとデュラハンではない。その正体が呪われた者や、魔術師だからである。
しかしこの二つの物語の首無し騎士の影響か、デュラハンと言えば男性の騎士とされていることが多いように思う。
実際は、スコットランドの伝承では主にデュラハンは女性だとされている。恐らくケルトの戦いの女神モリガンや、北欧のワルキューレ(バルキリー)などにその原形を求めることが出来るだろう。
デュラハンは「流水を渡れない」とも言われており、万一町中で追い掛けられた時は川に掛かった橋に逃げるとよいらしい。
◆補足◆
同じく死を予告する妖精にバンシーがいるが、バンシーが特定の家(名家)に憑き、その家族の死を予言するのに対し、デュラハンは貴賤を問わず、誰の元にも訪れる。
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2004年08月20日

スクレープ

昨日に引き続き、剣です。

【スクレープ】
◆出典◆
デンマーク、サクソ・グラマティクス著『ゲスタ・ダノールム』
◆性質◆
錆びてなお、素晴らしい切れ味の宝剣
◆解説◆
「歌うように切り裂く」と形容される、鋭い切れ味の剣。『ゲスタ・ダノールム』の第4の書に登場する。
デンマーク王ヴェルムンドが所有していたが、サクソーニア(サクソン人の国)から挑発された際、視力の衰えていた王の代わりに決闘を受けた王子ウッフォに贈られた。
その時までスクレープは他者に利用されることを恐れたヴェルムンドによって地中に埋められており錆びていたのだが、ウッフォの手に握られた途端鋭い切れ味を発揮し、敵を切り裂いた。
◆補足◆
『ゲスタ・ダノールム』はデンマークのキリスト教司教アブサロンの秘書であるサクソ・グラマティクスという人物が書いたデンマーク国の歴史書。全16巻からなる。9巻までは歴史というより神話・伝説というべきエピソードが綴られている。北欧神話の原典の一つ。
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2004年08月19日

レーヴァティン

世界を滅ぼす剣…?

【レーヴァティン】
◆出自◆
北欧神話
◆性質◆
強力な魔法の武器
◆形状◆
一般に剣とされる
◆解説◆
ロキが冥界ニヴルヘイムの門前で鍛えた魔法の剣。名前の意味は「害なす魔法の枝」。
この剣はロキから、南に有る炎の国ムスペルヘイムを守る巨人スルトに献上された。以後、スルトの妻シンモラが九つの錠で守られた箱に封印して保管している。
ラグナロクの時、スルトがそれで世界を滅ぼすといわれている「炎の剣」と同一視されている。
が、レーヴァティン=炎の剣というズバリな記述は無いようなので、状況からの推測のようである。
どちらにせよ、世界の終わりまで封印されていることからして、強力な魔法の武器であることに変わりは無さそうだ。
posted by わーむうっど at 22:48| Comment(0) | 魔導具 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年08月17日

ガーゴイル

西洋版鬼瓦と言える。

【ガーゴイル】
◆出自◆
ヨーロッパ、キリスト教会建築物
◆性格◆
魔除けのお守り、不信心者への無言の脅迫
◆容姿◆
人間と鳥の合いの子に翼と尖った嘴があるものを初め、様々。
◆解説◆
セーヌ川の土手の洞窟に「ガルグイユ(Gargouille=のど口)」という名の、長い首をした巨大な海亀が棲んでいた。
ガルグイユは西暦520年、ノルマンディーの州都ルーアン近郊に現れ、口から吐き出した大量の水で洪水を起こし、付近の村々を水浸しにした。ルーアンの大司教ロマンがこれを退治。洪水に怒った市民の手によって怪物は燃やされ、その灰はセーヌに流されたという。
ガーゴイルの石像も元来は雨樋の出口に置かれ、ガルグイユの様に雨水をその口から吐き出していた。後に魔除けや、不信心者を懲らしめる存在という意味が付加されたからなのか、控え壁などにも設置されるようになってゆく。
ゲーム等では良く、近付くと突然動き出して襲いかかってくる見張りモンスターとして活躍している。
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2004年08月15日

エメラルドタブレット

最重要錬金術書と言われる。

【エメラルド・タブレット(別名:タブラ・スマラグディーナ)】
◆出自◆
中東、ヨーロッパ 『ヘルメス文書』
◆性質◆
最古の錬金術文献。寓意と暗喩に満ちた難解な書。
◆形状◆
エメラルドの碑版にフェニキア文字で記載(伝説)。
◆解説◆
ヘルメス・トリスメギストス(三重に偉大なるヘルメス)という架空の人物によって書かれたとされる最古の錬金術奥義書。アラビアの錬金術師たちの間に伝えられていたが、13世紀にラテン語に翻訳され、ヨーロッパに広まった。
伝えられているのは全て写本で、原本は現存しない。だからなのか原本に関してはいろいろな伝説がある。ギザのピラミッドに隠されていたヘルメス・トリスメギストスの遺骸が握っていたという説、アレクサンドロス大王が大魔術師であるティアナのアポロニウスの遺体から見つけだしたという説、ノアの箱船に積み込まれていたという説、等々。
中世の錬金術書が難解な寓意と暗喩に満ちているのは、このエメラルド・タブレットの影響だとも言われている。
posted by わーむうっど at 20:08| Comment(0) | 魔導具 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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