2004年12月08日

アルカエスト

【アルカエスト(アルカヘスト)】
◆出自◆
錬金術、パラケルススが提唱
◆性質◆
万能の溶媒。あらゆる物質を溶かして「第一質料(プリマ・マテリア)」へと還元する。
◆形状◆
液体
◆解説◆
「Alcahest」或いは「Alkahest」と綴る。16世紀の医者にして錬金術師、パラケルスス(本名:テオフストゥス・ボムバスト・フォン・ホーエンハイム)が提唱した万能融化液のこと。
これに先立つアリストテレスの四大元素論によると、「火・気・水・土」の四大元素は「第一質料」が(湿・乾)(熱・冷)の4つの性質のうち、前者と後者から一つづつ計二つの性質を獲得して現れるとされた。
四大元素は物質を構成する基本元素とされていたので、つまり、全ての物質はこの「第一質料」から派生したもの、ということになる。
アルカエストはあらゆるものを融かし、それを第一質料に還元する。ゆえに、この溶媒が有れば、黄金変成は言うまでも無く、理論的にはあらゆる物質から別の物質をつくり出すことができることになる。
◆補足◆
この話にはオチがある。
アルカエストはあらゆる物質を融かしてしまうが故に、これを入れておく容器が無い。
容器を融かし、その下の机や床を融かし、果ては地面までをも融かしてしまうのである。
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2004年09月07日

オリハルコン

古代超金属。

【オリハルコン】
◆出典◆
プラトン『クリティアス』
◆性質◆
純粋なものは金(モース硬度2.5)よりも柔らかく、合金にするとプラチナ(モース硬度4)よりも硬い。
アルミよりも軽い。
飛行船を宙に浮かせることが出来る。
◆形状◆
火の様に輝く。金属からオーラが立ち上る。
◆解説◆
名称の語源は「オリハルク=山のブロンズ」。アトランティスで使われていたとされる金属。軽くて強い。
◆補足◆
日本の古神道で語られる金属「ヒヒイロカネ」と特性が酷似している。
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2004年08月20日

スクレープ

昨日に引き続き、剣です。

【スクレープ】
◆出典◆
デンマーク、サクソ・グラマティクス著『ゲスタ・ダノールム』
◆性質◆
錆びてなお、素晴らしい切れ味の宝剣
◆解説◆
「歌うように切り裂く」と形容される、鋭い切れ味の剣。『ゲスタ・ダノールム』の第4の書に登場する。
デンマーク王ヴェルムンドが所有していたが、サクソーニア(サクソン人の国)から挑発された際、視力の衰えていた王の代わりに決闘を受けた王子ウッフォに贈られた。
その時までスクレープは他者に利用されることを恐れたヴェルムンドによって地中に埋められており錆びていたのだが、ウッフォの手に握られた途端鋭い切れ味を発揮し、敵を切り裂いた。
◆補足◆
『ゲスタ・ダノールム』はデンマークのキリスト教司教アブサロンの秘書であるサクソ・グラマティクスという人物が書いたデンマーク国の歴史書。全16巻からなる。9巻までは歴史というより神話・伝説というべきエピソードが綴られている。北欧神話の原典の一つ。
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2004年08月19日

レーヴァティン

世界を滅ぼす剣…?

【レーヴァティン】
◆出自◆
北欧神話
◆性質◆
強力な魔法の武器
◆形状◆
一般に剣とされる
◆解説◆
ロキが冥界ニヴルヘイムの門前で鍛えた魔法の剣。名前の意味は「害なす魔法の枝」。
この剣はロキから、南に有る炎の国ムスペルヘイムを守る巨人スルトに献上された。以後、スルトの妻シンモラが九つの錠で守られた箱に封印して保管している。
ラグナロクの時、スルトがそれで世界を滅ぼすといわれている「炎の剣」と同一視されている。
が、レーヴァティン=炎の剣というズバリな記述は無いようなので、状況からの推測のようである。
どちらにせよ、世界の終わりまで封印されていることからして、強力な魔法の武器であることに変わりは無さそうだ。
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2004年08月15日

エメラルドタブレット

最重要錬金術書と言われる。

【エメラルド・タブレット(別名:タブラ・スマラグディーナ)】
◆出自◆
中東、ヨーロッパ 『ヘルメス文書』
◆性質◆
最古の錬金術文献。寓意と暗喩に満ちた難解な書。
◆形状◆
エメラルドの碑版にフェニキア文字で記載(伝説)。
◆解説◆
ヘルメス・トリスメギストス(三重に偉大なるヘルメス)という架空の人物によって書かれたとされる最古の錬金術奥義書。アラビアの錬金術師たちの間に伝えられていたが、13世紀にラテン語に翻訳され、ヨーロッパに広まった。
伝えられているのは全て写本で、原本は現存しない。だからなのか原本に関してはいろいろな伝説がある。ギザのピラミッドに隠されていたヘルメス・トリスメギストスの遺骸が握っていたという説、アレクサンドロス大王が大魔術師であるティアナのアポロニウスの遺体から見つけだしたという説、ノアの箱船に積み込まれていたという説、等々。
中世の錬金術書が難解な寓意と暗喩に満ちているのは、このエメラルド・タブレットの影響だとも言われている。
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2004年07月27日

マンドラゴラ

有名魔法植物。ハリポタにもマンドレイクの名で登場したので、御存知の方も多いのでは。

【マンドラゴラ(別名:マンドレイク、アルラウネ、曼陀羅華)】
◆出自◆
ヨーロッパ民間伝承
◆性質◆
基本的には薬草。呪いの形代や金銀増殖の呪術に使用されることも。万能の触媒として魔術師に珍重される。
◆形状◆
オカルト関連書物では、根が人の形をした植物として描かれる。性別の違いがある。
また、同名の実在植物もある。イタリア〜ギリシャ、小アジアに分布するナス科の多年草で、葉は卵型、花はナスのそれに似る。果実は赤色でトマトに似ており、根は中央で裂けている。強い毒性があるが、適量を守れば麻酔・鎮静剤になる。
◆解説◆
マンドラゴラの候補とされる薬草は幾つか存在し、実際に薬や毒として利用されてきた。だが、魔術書などで見られるそれは、魔術的要素が付与されて一人歩きをしている。
マンドラゴラはペルシャ語で「愛の野草」を意味し、その名の通り媚薬としてヨーロッパに紹介された。
『旧約聖書』創世記(第30章14〜16節)ではレアが、このマンドラゴラの果実を夫ヤコブに食べさせて思いを遂げている。
ドイツでは「アルラウネ」とも呼ばれる。「秘密に通じている」の意で、人間のように歩き回ることができ、持ち主に未来を教え、あらゆる質問に答えることが可能とされた。
きちんと世話をすれば、富を増やしてもくれる。人型をしていることから一種の精霊のように考えられてもいたようだ。
マンドラゴラの育成には特殊な条件が必要で、死刑台の傍に生え、死刑囚の排泄物や無実の死刑囚の涙で育つとされる。
地面から引き抜く際には金切り声をあげる。これを聞いたものは即死してしまう。その為、マンドラゴラの採取には犬の首とマンドラゴラを縄で結び、犬を走らせて引き抜くという方法が考え出された。
◆補足◆
「栄光の手」という魔術がある。死刑囚の手を切り取って乾燥させたもので、その手に蝋燭を持たせるか、指に直接火を灯すと周りにいるものを深い眠りに落とすことができるという魔術だ。実はこの「栄光の手」は、マンドラゴラのフランス語形「マンドラゴール」をイギリス人が「マン・ド・グロワール(Main de Gloire 栄光の手)」と勘違いして誤訳(Hand of Glory 栄光の手)したことが始まりだという。
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2004年07月19日

テュルフィング

今日は魔剣の代表格とも言える、この剣のことについて。

【テュルフィング】
◆出典◆
北欧、『ヘルヴォールとヘイドレク王のサガ』
◆性質◆
鞘から抜かれる度、必ず一人の男の命を奪う。また、三回邪悪な望みを叶えるが、その後、持ち主に死をもたらす。
◆形状◆
両刃の大剣。柄は黄金。刃は鉄製だが、決して錆びず、鞘から抜くと輝く。
◆解説◆
オーディンの末裔のスヴァルフルラーメ王が二人の黒小人(ドヴェルグ)、ドヴァリンとドゥリンに鍛えさせた剣。
王はこの剣によって幾多の戦いで勝利を得るが、アルングリムという男との一騎討ちの際、剣を奪われ、結局はこの剣によって命を失う。
その後、剣はアルングリムの長男アンガンチュールが引き継ぎ、戦で倒れた彼と共に一旦墓に葬られる。
アンガンチュールの娘、男装の女剣士ヘルヴォールは父の墓からこれを手に入れる。
ヘルヴォールはただ一人、魔剣の呪いから逃れ、故郷に帰って結婚し幸せに暮らすことが出来た。
剣は彼女の二人の息子たちが引き継ぐ。しかし、弟のヘイドレクは剣に魅入られ兄を殺し、敵を切り、敵がいなくなれば味方を切り、周りの者をすべて殺して王になる。
ヘイドレク王はオーディンによって殺されることになるが、その後も魔剣は持ち主を転々としつつ、死と呪をふりまいた。
◆補足◆
マイケル・ムアコックの小説『エルリックサーガ』に出てくる魔剣「ストームブリンガー」のモデルになった剣。
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2004年07月04日

賢者の石

最近やたらと有名なこの石を、魔法アイテムのトップバッターとして書く。
錬金術そのものについてはいずれ、別項目として書きたいと思う。

【賢者の石(別名:哲学者の石、ラピス、万能第五要素、投射の粉末】
◆出自◆
ヨーロッパ、錬金術
◆特性◆
卑金属から黄金を生成する、病人を治療する、人の精神性を高める
◆形状◆
赤い石、赤い粉末
◆解説◆
錬金術師の目標であり、手段である赤い石。製法として伝わっているのは以下の通り。
1、静かな研究室を用意し、生成に用いる器具を自作する。また、惑星の配列が吉相であることを確認する。
2、まず「金」「銀」を純化する。純化には二つを溶解させ「塩」を抽出し結晶化させてから、加熱後分解する。金の純化には「アンチモン」、銀の純化には「鉛」が触媒として使用される。最終的に「硫黄」「水銀」を抽出する。(ただし、硫黄と水銀が入手出来るならばそれを使っても良いらしい)
3、「哲学の卵」(「ヘルメスの壷」「哲学の壷」とも)と呼ばれる小さな球形のフラスコに「硫黄」「水銀」「塩」を入れて加熱する。
加熱は四段階に分かれており、第一段階が60〜70度、第二段階で113〜447.7度(硫黄の融点と沸点)の間、第三段階が232度(錫の融点)より少し低いくらい、第四段階が327.5度(鉛の融点)より少し低いくらいにするとよい。
哲学の卵の中身は、黒→白→赤と変化する(白色の段階でやめると銀を生み出す「白い石」になる)。
4、哲学の卵を割り、賢者の石を取り出す。使用する前に融けた金と混ぜ合わせると質が高まる。
◆補足◆
賢者の石というのは物質では無く概念であるという解釈も有る。錬金術師が目指すのは精神的な高みであり、錬金術を学ぶことによって自然の摂理、真理を見い出すのが目的だともされる。
posted by わーむうっど at 21:48| Comment(2) | 魔導具 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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