2004年08月09日

ヤマタノオロチ

今日は日本を代表する龍、八岐大蛇に登場していただこう。

【八岐大蛇】
◆出自◆
日本、記紀神話
◆性格◆
蛇体の水霊にして荒ぶる山の霊。生け贄を求める。酒好き。
◆容姿◆
八つの頭と八つの尾を持ち、八つの谷と八つの山を超える程の大きな体。背中に苔、檜、杉、松、柏などが繁っている。腹はにじみ出る血に染まり、16ある目は赤かがち(ホオズキ)のように赤く輝く。行くところには常に黒い雨雲がついてまわる。
◆解説◆
今更解説の必要は無いだろうというくらい有名な龍。

高天原を追放された須佐之男命は、出雲国肥川の上流、鳥髪(現在の島根県出雲地方の斐伊川上流、船通山)に降り立つ。川を見ていると一本の箸が流れて来たので、人を求めて上流へ向かう。
そこでは大山津見神(オオヤマツミノカミ)の子で足名椎(アシナヅチ)・手名椎(テナヅチ)という老夫婦とその娘、櫛名田姫(クシナダヒメ)が泣いていた。訳を訊ねると高志(北陸地方)から八岐大蛇がやってきて、八人いた娘を毎年一人ずつ食べてしまい、最後の一人である櫛名田姫も差し出さねばならないという。須佐之男命はそこで、姫を妻にもらえるなら八岐大蛇を退治すると申し出る。身分を明かすと夫婦は喜んでこれを受け入れた。
須佐之男命は櫛名田姫を湯津爪櫛に変身させ魔よけとして髪に差し、夫婦に八塩折の酒(何度も醸した強い酒)を用意させた。これを八つの酒だるに満たして待っていると、八岐大蛇が現れ、あっという間に飲み干して寝てしまう。須佐之男命は腰に佩いていた十拳剣(とつかのつるぎ=刃渡り80cm〜1m程の長剣)を抜き放つとその体を八つ裂きにする。そこから流れる血は川を赤く染めた。最後に尾を切ろうとすると何やら固いものに当たり、長剣の刃が欠けてしまう。そこから出てきたのが天叢雲剣(のちの草薙の剣)である。

八岐大蛇とは何ものなのか。それを解く手がかりになるのが尾から現れた天叢雲剣である。何故、龍の尾から剣が出るのか。
一説に、八岐大蛇とは当時鉄の産地を押さえていた異民族であるという。須佐之男命が降り立った鳥髪は古来、砂鉄の産地で、鉄器を製造する鍛冶部(かぬちべ=鍛冶技術者集団)がいたところでもある。これら技術者が鍛えた優れた剣、それが天叢雲剣だという。八岐大蛇の血で赤く染まったという肥川は、もともと砂鉄を含んだ赤い色をしていたようだし、大蛇の赤い目は製鉄の炎を差しているといわれる。このことから、須佐之男命の八岐大蛇退治は、大和民族が鉄を持った異民族を征服した史実が下敷きにあったとも考えられている。
他にも櫛名田姫を奇稲田(=美しい水田)姫とも書くことから、水田を穿つ大水が八岐大蛇で、治水をした英雄が須佐之男命だとも解釈される。
posted by わーむうっど at 22:22| Comment(0) | 幻獣 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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